有機農業と食品生産は年々人気が高まり、収益性も向上している。 英国をはじめ、多くの国々で有機食品の販売量は増加の一途をたどっている。 これは、一般的な農薬の安全性に対する懸念や、より優しく環境に優しい食品生産技術を奨励したいという願いの結果でもある。 しかし、これは本当に最善の方法なのだろうか?
オーガニック食品はトレンディ(そして美味しい)である可能性があるが、必ずしも健康に良いとは限らないし、環境的に持続可能であるとも限らない。 それぞれの購入や食品の原産地を個別に考慮する必要がある。
しかし、オーガニック食品を食べることの本当の利点と、いくつかのマイナス面について、一般的なガイドラインをいくつか挙げることができる。
驚くべきことに、いくつかの権威ある公的機関(スウェーデン国家食品局、フランス食品安全庁、英国食品基準庁など)は、オーガニック食品は非オーガニック食品よりも安全でも栄養価が高いわけでもないと断言している。
同じように、オーガニック食品は非オーガニック食品よりも健康的であるに違いないと思いがちだが、ここでも大きな公的機関(この場合は英国の消費者協会)が、科学的なコンセンサスは得られていないと報告している。 つまり、健康上のメリットはまったくない可能性があるということだ。
だからといって、オーガニック食品がおいしくないわけではなく、より環境にやさしく、より責任ある食品であることを意味するわけでもない。
有機農産物の売上が年々増加している一方で、農家や生産者のことも考えなければならない。 事実、直近の統計では、ここ数年で生産者が平均4.5%減少している。 残念なことに、これは数理的なケースである。農家は、英国で義務付けられている厳しい有機農業規則の下で土地や家畜を維持する経済的余裕がなく、その結果、いくつかの生産者は以前の方法に戻っている。 補助金は彼らを十分に助けていないようであり、間違いなく、有機農産物から得られる利益は小売業者にとって最も大きいと言える。
英国の土壌協会(Soil Association)が最近発表した報告書によると、国内消費者による購入額は22.5億ポンドで、その市場の中で最も大きな割合を占めているのは、豆腐、ベジタリアン、ビーガン向けのチルドコンビニエンス部門である。 消費者はまた、独立系小売業者や、野菜ボックスという形で有機農産物の専門業者から宅配されるものに、より傾いている。 スーパーマーケットが有機農産物を提供する競争を続けている理由のひとつは、ワイン、缶詰、その他のパッケージ商品が毎週の買い物で簡単に手に入るという、現在の市場の追い風である。
2020年に向けての予測によると、市場は食品だけでなく、キッチン用品や掃除用品といった一般家庭用品にも、より持続可能なオーガニック原料を使用する方向に傾いている。 最近、プラスチックを捨て、地球を守ろうという宣伝が盛んに行われるようになり、英国の消費者は環境への責任を最重要視しているようだ。 そろそろ、市場のこの側面も同様に重要視されるべきだと思う。